課題:読めない自社のAI請求書
当社のチームは、複数の顧客プロジェクトで同時にAIアプリケーションを開発しています。日々、GPT、Claude、Gemini、DeepSeekなど10以上のモデルを呼び出します。集約前に直面していた課題は、AIを導入するすべての企業と同じものでした。
- キーは各プロジェクトの環境変数に散在し、全社で何個あるのか誰も把握していませんでした。
- 各プロバイダーが個別に請求するため、その月の利用額は月末になって初めて分かりました。
- 顧客から「今月のプロジェクトのAIコストはいくらか」と問われるたびに、3つの管理画面から答えをつなぎ合わせる必要がありました。
解決策:全社を1つのガバナンス基盤へ集約
当社はすべてのモデル呼び出しを、自社のATP Petrichor〈エーティーピー・ペトリコール〉プラットフォームへ移行しました。そして「Organization→Workspace→Project」(組織→ワークスペース→プロジェクト)の階層を適用しました。
- 顧客プロジェクトごとに1つのProjectを設け、専用のキーと専用の予算を割り当てます。
- モデルの利用権限はプロジェクト単位で制御します。顧客との契約で許可されたモデルだけを、システム側で有効にします。
- すべてのリクエストにログを残します。モデル、トークン数、ステータス、対応するプロジェクトを、リアルタイムで確認できます。
この移行作業は、当社が顧客の導入支援で実施する標準プロセスそのものです。棚卸し、集約、予算設定、ダッシュボード化までを2週間で完了しました。
成果:月末の驚きから日常のダッシュボードへの転換
- 顧客プロジェクトごとのAIコストがリアルタイムで見え、粗利を算出できます。
- 顧客のセキュリティ監査では、ログがそのまま証拠になります。事後に書類を作成する必要はありません。
- 新しいモデルは追加された時点で利用可能になり、エンジニアが自分でキーを申請することはなくなりました。ガバナンスは制約ではなく、誰もが安心して使える状態をつくる仕組みです。
この事例は、当社の製品検証でもあります。お客様に推奨するすべての手法を、まず自社で実践しています。キーの散在、コストの管理不能、監査時の書類の後追い——お客様が直面するこれらの課題を、当社自身も経験し、すべて解決してきました。
「当社は自らを最初の顧客と位置づけています。お客様に推奨するすべての手法を、まず自社で実践しています。」
— Horizon AI技術チーム